引越し業者に大切な物を壊されたらどうするべき?補償や請求方法のまとめ

引越し業者に大切な物を壊されたらどうするべき?補償や請求方法のまとめ

引越しで「大切な物が壊されてしまった」というのは、非常に起きやすいトラブルのひとつです。

プロである引越し業者ですら頻繁に起こるトラブルなのですから、素人である友人や後輩達に頼んで引越しを行った場合、かなりの頻度で何かしらの物が壊れます。

「家具が壁にぶつかって傷がついてしまった」、「食器が割れてしまった」、「TVを落として見れなくなってしまった」などなど。

友人達や後輩に頼んで壊されてしまった場合は正直どうしようもないですが、引越し業者に壊されてしまった場合は補償してもらえます。

しかし、補償されるのは「引越し業者側に責任があると認められた場合のみ」となっていて、責任があると立証するのはかなり難しいんです。

引越し業者が物を壊した場合のルールが国土交通省によって定められている

大前提として、引越し業者が物を壊した場合、業者側が賠償責任を負う事が、国土交通省によって定められています。

この補償については、引越し業者の共通のルールとして定められた「標準引越運送約款」に書かれています。

第九章 責任
(責任と挙証等)
第 二十二条 当店は、自己又は使用人その他運送のために使用した者が、荷物の荷造り、受取、引渡し、保管又は運送に関し注意を怠らなかったことを証明しない限り、荷物その他のものの滅失、き損又は遅延につき損害賠償の責任を負い、速やかに賠償します。

引用:標準引越運送約款 – 国土交通省

業者側の責任によって、荷物の紛失、破損をした場合は速やかに賠償する事という内容です。

補償するというのは当たり前の事ではありますが、何よりも難しいのが「業者側の責任である事」を認めさせる事です。

例えばですが、運送中にダンボールに詰めていた食器が全て割れてしまった場合、中に緩衝材や新聞紙などが詰められていなかったら補償されません。

何故かと言うと、「標準引越運送約款」の中に、荷物を運んでもらう側(依頼人)は、運送に適する様な荷造りをしなければならないと書かれているからです。

第四章 荷物の受取
(荷造り)
第 七条 荷送人は、荷物の性質、重量、容積、運送距離等に応じて、運送に適するように荷造りをしなければなりません。

引用:標準引越運送約款 – 国土交通省

補償の際にめちゃくちゃ重要となるのが、この「運送に適するように荷造りをしなければなりません。」という一文。

この一文がある事によって、物が壊れた際に「梱包がちょっと甘いですね~」と業者側に言われる可能性が出てくるのです。

実際に荷物が壊されてしまった時にやるべき事

もしも実際に荷物が壊されてしまった場合、以下の様な順序で落ち着いて行動してください。

感情的になって業者側を責めてもどうしようもない事がほとんどです。

その日の内に荷物や壁に破損がないかを確認する

引越し後はせっかくの綺麗な新居ですから、ゆっくりしたいという気持ちは大いに分かります。

しかし、荷物が壊れてしまった日から経てば経つ程、当時の記憶は曖昧になっていてしまいますので、出来る限り早く気付く事が大事です。

荷物の片付けは後にするとしても、必ずその日の内にダンボールを全て開けて、荷物の破損・紛失がないかを確認しておきましょう。

また、この荷物の確認は「荷物リスト」を作成しておくとかなり効率的に進みます。
参考:引越し準備の時に荷物リストを作っておく事!スムーズな引越しと荷物の紛失を防ぐ為に!

一目でダンボールが足りているかを確認出来ますし、梱包時に壊れやすいダンボールを入れた番号をチェックしておけば、引越し後にどれを確認したら良いのかが分かって効率的です。

リアルタイムで破損を確認出来た場合は業者と一緒に確認をする!写真撮影も忘れずに

もしも引越しの搬出・搬入の時にリアルタイムで破損を確認出来た場合は、業者の方と一緒に確認作業を行いましょう。

ここでめちゃくちゃ重要になるのが、破損の状況のメモと写真撮影です。

補償の交渉や補償自体がその日の内に終わるという事はほぼありませんので、証拠を必ず残しておくという事が大事です。

その際に、実際に荷物や壁の破損に関わった引越し業者のスタッフ名と、その日の作業を行った責任者の名前を聞いてメモしておく事も忘れないようにしてください。

引越し業者やその日のスケジュールにもよりますが、補償がその日の内に確定する事はあり得ないので、証拠をしっかりと抑えたらまずは引越し作業を全て終わらせてもらいましょう。

具体的な補償内容についての交渉をする

後日、具体的な補償内容についての確認をします。

まず、荷物や壁の破損の責任が業者側にある事を認めさせる事からです。

責任を認めてもらえれば、後は修理に出して領収書や修理見積書を提出するだけで済みますが、責任を認めてもらえない場合はどうしようもありません。

状況にもよりますが、破損をリアルタイムで確認出来た上に証拠を抑えていれば、ほぼ100%補償はしてもらえると考えていいでしょう。

しかし、引越しから日にちが経ってから荷物の破損に気付いた場合は、責任を認めさせるのがかなり難しいです。

そうならないように、荷物の確認はその日の内にしておかなければなりません。

責任を認めさせれば後は結構簡単に進む

業者側が破損の責任を認めてもらえれば、そこから先は結構簡単に進みます。

この理由ですが、そもそも引越し会社の方で、万が一運送中に荷物を破損してしまった場合の時に備えて保険に加入しているからです。

だったらバンバン責任を認めて補償してくれれば良いじゃないかと思うかもしれませんが、そうもいかないのです。

どんな保険でもそうですが、保険料は保険を支払う事になる確率によって決まるので(例えば自動車保険ではゴールド免許の方が割引されるなど)、出来る限り補償回数を増やしたくないというのが引越し会社側にはあります。

頻繁に荷物を破損させて保険を適用させる回数を増やしていってしまえば、保険料が上がってしまいますからね。

その為、引越し会社側は破損責任がある事を認めたくないのですが、最悪の場合保険を適用させるだけですので、業者側に責任がある事を認めさせてしまえば後は簡単に事が進むのです。

引越し料金が後払いの場合はそこから値引き交渉をしても良し

破損を当日中に確認出来た上に、引越し料金が後払いの場合、その料金から補償分を値引きしてもらう事も可能です。

これは引越し業者によってルールが違いますので何とも言えませんが、実際に値引きに応じてくれる業者は存在します。

責任の所在の確認や補償交渉には時間がかかり、正直言って面倒くさい場合が多いのですが、その日の内に値引きしてもらえるのであれば、それで済ませてもらうのもありでしょう。

物自体の価値や破損内容にもよりますが、少し傷付いた程度であったら値引き交渉で済ませてしまっても良いと思います。

何よりも落ち着いて行動する事が大事

物や壁が壊されてしまったら激昂してしまう気持ちも分からないでもないですが、怒った所で状況は何も変わりません。

結局業者側も決められたルールに沿って行動するしかないのですから、何かを破損されてしまった場合は、上記を参考にして落ち着いて行動してください。

一番大事なのは証拠を抑えるという事だけ、頭に入れておいてくださいね。

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